「南はもう俺のこと呼んでくれないの?」

「…阿部孝裕」


「なんでフルネームなんだよ。ってか橘に何されたんだよ…」

ボーッと立ってた私に近づいてくる。

「…橘くん…??」


「名前だし…付き合うのかよ」
阿部孝裕は私の目を捕らえて反らさない。



「なんで…??」

「なんでだと?それはこっちの台詞だ」



次の瞬間、私は3秒くらい記憶が飛んで、
回復した時には、ただ阿部孝裕を見つめるしか出来なかった。