「准~、毎年毎年凄いなー。


俺にも一つぐらい分けろよー」



大和は手を伸ばし、俺の鞄から落ちそうなやつを取ろうとする。


俺はその手をパシッと叩いた。





「誰がお前なんかにやるか」


「最悪!痛いし手!」



大和は叩かれた手を擦って俺を見るが、俺は平然とした態度でニッコリ笑う。






「大和は可愛い女の子から、幾つ貰えるかな?」


「てんめぇ~!
こんの猫被りがぁー!」



真面目にキレる大和をシカトし、俺は先に自分の教室へそそくさと入って行った。







「ちょっと待てぇ!
俺もそのクラスなんだけど!?」




…やっぱりこいつ。
どっかの誰かに似てる。