「ちぇー、相変わらず准君は冷たいわね。



まぁ、良いわ。
あのね柚葉ちゃんに秋から渡すようにって言われた物があるの」


そう言って最初残念そうな顔をしていた准のお母さんは、エプロンのポケットから一枚の紙を取り出し、私に渡してきた。





…秋お兄ちゃんから?何だろう…。




そう思って二つ折りにされた紙を開き、


「うぎゃあー!!」


一気に戻した。






「ね?秋らしいでしょ?」


「…何が書かれてたんだよ」



楽しそうに言う准のお母さんと、不審そうに言う准。





「な、何でない!じゃあ!」


「おい、ちょっと待て」



急いでいなくなろうとすると、パシッと手を掴まれた。


…な、何!?






「…一緒に行くぞ」


「えっ…本当に!?」


「とっとと行くぞー」




はぐらかした准。
…でもまぁ、嬉しいからいっか。




この感じが、何となくさっき渡された紙に繋がった。




『二人の結婚式にはちゃんと呼んでね。

By二人の兄貴より』






END