────そんなこんなで当日。 会場は、伊集院家。 あたしはメイドだから、 一通りの準備の手伝いをした。 「奈央、これお願い。」 美優さんがあたしに コップを運ぶように頼んできた。 部屋に入り、正装で座っていたのは拓哉様。 「拓哉様、お早いんですね。」 「お、奈央か。なんか緊張しちゃってさ。」 「拓哉様でも緊張しなさるんですね。」 「俺だって緊張くらいするよ!!」