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窓から差し込む日差しがまぶしくて、

私は目を覚ました。

白い天井。白い布団。


あぁ、やっぱり変わらない。





時代が変わっている夢を見たのに、


それもすぐに消えてしまう。



「桜庭さん検温の時間ですよ」



もう、こんなことは全部無用なのに。



私はもうすこしで死んでしまうんでしょ?



このところ増えてる咳に混じる血の量が私にその事実を突きつけてくる。





思い残すことは、ない。



ただ、ひとつだけ。



せめて、あの方に気持ちを伝えたかった。



そんなことできるはずもないのに。。。