浴衣と下駄のツーパンチ。
なかなか歩きづらい。
待ち合わせ場所はほんの少し先の場所だって聞いたのに、
なかなか三人とも前に進めない。
「歩きにくいね〜」
「やばい。もう足が痛くなってきたかも」
私はアップにした髪を気にしながら、
佑、どう思うかな、って気になってた。
「似合わないよ、お前」なんて言われたら
ちょっと立ち直れないかも。
佑に限ってないとは思うけど。
「ほら、あともう少しだよ」
加奈子さんに声をかけられ、私達はチョコチョコと小またで歩いていく。
「彼女ら花火大会いくん?」
気がつくと私達の後ろに3人の男の人が寄り添うようについてきていた。
私達は目で合図しあって、何も答えないようにして前を急ぐ。

