佑は少しよろめきながら私の所へ来ると、自分のジャケットを脱いで私にかけて、 その上から私を優しく抱きしめてくれた。 一瞬、さっきの事を思い出し、体がびくっとしたけど、すぐにあたたかい気持ちがそれを押し流してくれる。 佑… 「ミオ、ごめんな」 「私大丈夫だよ?」 抱きしめる佑の手の甲が赤く傷ついてる。 私はそっとその傷に触れた。 佑、ありがと。 助けてくれて本当にありがと。