『だから、もしもう一度あの少年に会ったとしてもこのキモチは変わらないの』

『それでも少年のコトを好きだって想ってたのは･･･大切な友達だったから。
確かに大好きだったよ？でも、それはもう思い出なの。』


『私･･･大切なのは今のキモチだって気がついたんだ。だからあの少年との約束も守れるし･･･』

『もう自分のキモチに迷わない』



私の話を緑は静かに耳を傾けて聞いてくれていた。


｢･･･｣

緑は何も言わない。


『陽先輩と一緒にいたい。それだけじゃ･･･駄目･･･かなぁ？』


私は緑が何も言わないコトにかなり不安になった。


｢･･･そこまで自分のキモチ考えれるようになって七香すごい進歩だね？｣


緑は感心したように嬉しそうに笑って言った。


緑が笑ってくれてよかった･･･


｢あんなに人のキモチに鈍感だったのに！･･･よかったよ。日野先輩のおかげだね？｣


そう言った緑は少し寂しそうだった。


『･･･うん。会う度に好きってキモチが増えて溢れ出しそうになるの。･･･私やっぱり変かな？』


陽先輩への正直なキモチを言うと緑は少し首を横に振った。