姉と二人暮しだった彼は
ある日、姉と大喧嘩をして
家を出た。

行く宛てがない彼を
私は見てられなかった。

だから私の家に住ませた。

この時は、まだ
付き合って2週間ほどしか
経っていなかった。

一番ラブラブな時期。

朝起きれば隣には彼がいて
弁当を作り、持たせて見送る。
『行ってきます』のキスを
何度もして
彼の姿が見えなくなるまで
見送った。

夕方に彼が帰宅して
それに合わせて夕飯の支度。
料理になれていなかった私は
ハンバーグを黒焦げにしたり
カレーのルーが完全に
溶けきってなかったりした。
でも彼は文句一つ言わずに
『美味しい』と言ってくれていた。

お風呂に一緒に入って
体を洗い合ったりもした。
オソロイの歯ブラシを使い
毎晩、寄り添って寝ていた。


まさに私は幸せの絶頂にいた。