「どう?」



“どう?”って…



食ったんだから知ってんだろっ!!



いちいち聞いてくんなっ!!



「あまっ…」



「だねっ。はははっ…」



俺は声を出して笑う菜々美を睨みつけるとハッと鼻を鳴らした。



あ~あ~



笑いたきゃ笑え。



どーせ俺が作ったもんなんて“笑いのネタ”になるだけで、食えたもんじゃねぇですよーだ…



「ねぇ…創。」



「んだよっ!!」



いじける俺をよそに、ズイっと顔を近づけてきた菜々美。



「この“ガトーショコラ”、なんでこんなに甘いの?…っていうか、なんでこんなに色が薄いの?薄いっていうか…白?う~ん…クリーム色?」



「それは…」



俺は首を傾げる菜々美から逃げるように背中を反らすと、



んなの、“ホワイトチョコ”で作ってんだから白くて当たり前だろっ!!



っと、口に出して言えない代わりにココロの中で叫んだ。



がっ、そんな俺の胸の内を知ってか知らずか、なおもしつこく詰め寄ってきた菜々美は、



「なんで…?」



「そっ…それは…」



「ねぇ…」



「いや…うっ!!」



プイっと顔を背けた俺の顔を思いっきり挟み自分の方に無理やり向けると、



「教えてくれなきゃ、もうキスもエッチも絶っ対しないっ!!」



「は?」



俺は頬を膨らませながらギロっと睨みつけてくる菜々美を見つめながらポカンと口を開けた。