「“あの子”…きっと喜んでるね。」



「は?なんで?」



俺…



ソッコーで枯らしたんだぞ?



“喜んでる”って…



むしろキレてんだろ。



俺がアイツなら間違いなく恨んでるし…



うんうん。



でも菜々美が“喜んでる”って言うんだから…



って、アイツ…



まさかの“M”?



いやいや、まさか…



でも…



「だって…」



アホなことを考える俺をよそに、菜々美はラブラブハートへと視線を落とすとニコっと微笑んだ。



「創がこうやって“2代目”プレゼントしてくれて…“あの子”、自分のこと覚えててくれてたんだ…って、忘れてなかったんだ…って、絶対喜んでるよ。」



「そうか?」



「だって、あたし…」



菜々美は俺をチラッと見ると少しだけ頬を赤くした。



「あたし…すっごく嬉しいもん…。」



……



菜々美が…



菜々美が照れた。



んな、まさか。



俺は自分の目を疑った。



でも…



やっぱ照れてる。



「なっ…菜々美ぃ~」



俺はラブラブダブルハートごと、照れる菜々美を抱きしめた。



がっ、



「まだダメ。ハウスっ!!」



「…はい。」



結局、叱られた俺は元の場所に、今度は正座するハメになってしまった…。