「コレ…くださいっ!!ってか、あそこにあるの全部くださいっ!!」



持っていたラブラブハートをオニーサンに手渡すと、俺は棚に並べられた大量のラブラブハートを指差した。



数は多いに越したことないし…



っていうか、



俺のこのアツい思いをガツンと伝える為には“コイツらに”頼るしかねぇ。



「えっ!!」



俺は驚くオニーサンを見つめながらコクンっと小さく頷いた。



「オニーサン…俺、マジだから。彼女の愛…取り戻さなきゃなんないから。」



「でも…」



「早くちょーだい。」




俺は財布を取り出すと…



「ありゃ?」



中身、



2000円って…



どーなのよっ!!



間違いなく足んないし…



はははっ…



オニーサンを見つめながら苦笑いを浮かべた。



でも…



俺はチラッとラブラブハート達を見た。



よしっ!!



借金はイヤだけど…



しょーがない。



ここはオニーサンと交渉して“翌月現金一括払い”に…



「あの…」




「ん?」



覚悟を決めたその時、遠慮がちに声をかけてきたオニーサン。



「あっ…えっと…」



まずは…



うん。



とりあえず頭金に全財産払っとこ。



俺は財布から2000円を取り出すとオニーサンに渡した。