「あっ!ゴメン暁生くん。
行かなきゃ、優貴のクラスの
試合始まっちゃう!
じゃぁ後でねっ!」

パタパタと走っていく後に
続く・・・歩いてる音。

パタン―――。

フゥ~と一息ついて立ち上がろうと
する私の顔に影が映る・・・

(えっ・・・?)

「覗きなんて趣味悪くない?(笑)」
と暁生が壁に手をついて
こっちを見ていた。

『ん~、正確にいうと覗いてない。
 聞こえた・・だけ?
 ていうか、
 私の悪口わざと言ったでしょ?!』

フフフッと笑ってる。

『でも以外、
 ああいう子が好みなんだね。』
と素直な感想を言ってみた。

「・・・つきあってって言われたから
 いいよって言っただけだよ。」

『ん???じゃぁ・・・あんたは
つきあってって言われたら誰とでも?』

「うん。」とあっさり返された。

(何こいつ、まじ最悪。)

「でも、調査依頼のつきあっては
 初めてだけど(笑)」

『あっそう。』

「お前もう大丈夫なの?」と
私の横に座る暁生。

『うん。平気。』
暁生の方に顔をむけ
『お姫様抱っこありがとう。』
ニヤリと笑う私を見て

暁生はフッと鼻で笑い

その後

「お前さぁ、あの時の記憶ある?」