「俺わかった!」
床に胡坐をかいた暁生が
急に声をあげる。

『何?!びっくりするじゃん!』
ビクッと体を動かす私を見て

「フッフッフッフ。」
と不敵な笑みを浮かべてる。

『キモイから。』

チョイチョイと手で来いの合図。

めんどくさそうに暁生の横に
腰を下ろしてみる。

「いい?」

『どうぞ。』
(何なんだこの自信たっぷりな顔は?)

「これから私こと木村暁生が
 藤井麻莉乃を指差しま~す!」
右手をあげてるし・・・

『ハイハイ・・・いいから。』

「では・・・こっち!」

『・・・・。』

「当たった?!」

『・・・ちがう(笑)それ麻莉亜だから。。。』


別の写真で
「こっち!」

『ちがう・・・。』


アルバムをめくり
「じゃぁこの写真だったらこれ!」

『残念。』

「これはこっち!」

『ん~ん。』



なんだかなつかしかった。





何回もそれを繰り返し
可笑しくなってきた。

『全然当たらないじゃん(笑)
ケーケケケ、あんたのあの自信は
どこから来たの?!(笑)』

黙った暁生に
『全部間違ったのあんたが
 初めてだよっ!ケーケッケッケ』
勝ち誇ったように笑う私。




(全部・・・?)