「藤井さん!体の調子はどうですか?」
母親の後ろからひょっこり顔をだす。

(お前だれだよ?!)

『お母さんありがとう。
 大丈夫だよ。』
心配顔の母を促し


パタン――


暁生に近づきシャツを掴む。

少し小声で・・・
『あんた何しにきたの?!』

「お見舞い!」ニヤリと笑う暁生。

『ハァ?!あんた何企んでるのよ!』

私の掴んだシャツがスルリと腕から
抜けたかと思うと、暁生は部屋を
歩きまわりながら・・・

「ていうか、おまえの家でかくね?!
城か!おまえお嬢だったの?!
だからそんなワガママに・・・ウンウン。」
1人納得する暁生。

人の話なんか聞いちゃいない。


『母親の実家が金持ちなだけよ。』
呆れた私はベットにもどり、
その上に腰を下ろす。


キョロキョロ部屋を見渡して、
「それにしてもこの部屋やばくない?(笑)
なんかヒラヒラしてない?!(笑)
おまえのイメージじゃないよな!(笑)」
暁生が愉快そうに笑っている。

(笑いすぎだし・・・。)


不愉快になった私は
『母親の趣味。でっ、何の用?』