それは肌寒い4月始めの出来事。

先生の手はとても温かくて、大きかった。
頭を撫でられた時とは違う、感覚。

繋いだ先から私のドキドキが伝わらないか不安だった。

このときの私は平静を装うのに必死だった。


伝わっちゃ、ダメだから。

バレたら、終わりだから。



先生に迷惑をかけることは解かっているから。