「着いたで」

牛丼ドライブスルーを出発して10分位で先生は車を止めた。

周囲は暗くて何も見えない。

「とりあえず飯食べよ?」

先生は後部座席に置いていた牛丼を手に取る。

「ハイ、蜜花の分」

「ありがとうございます」

私の温玉牛丼を渡してくれる。

「あー…めっちゃ緊張したぁ」

先生はチーズ牛丼を膝に乗せて、座席を後ろに倒し、横になった。

「何がです?」

運転が?……と思ったけど、先生は終始安全運転で、身の危険を感じた時は無かった。

「いやぁ……隣にな…女の子乗せるのってめっちゃ久しぶりやから……ぶっちゃけ何話してええか分からんで……はぁー…緊張したぁ……って、ちょおこっち見んで」

先生は顔を腕で覆う。顔を隠す前に瞬間見えた先生の真っ赤な顔。

「うぁー…俺めっちゃ格好悪い」

そんな可愛いコトを言われても……

「って……先生、塾だとめっちゃお喋りぢゃないですか」

「塾は仕事やもん。……たまに蜜花と居ると仕事を忘れるけど」

























ヤバイって先生……

これ以上、先生にドキドキしたら







































私、『先生のコト好き』って自覚しちゃうよ……