「あんたねぇ…大樹かわいそーだろーが!」 大樹の病室の前だから、真夏は小声で話してくる。 あたしは溜め息をつくと 「ほんっと可哀想」 と大袈裟に眉を寄せた。 「大樹可哀想だ!嫌いならまじ別れろや!」 真夏は大樹の肩をもつ。 でも当たり前なんだろうね。 「あたしは大樹すきだよ!まじ死んでもらっちゃ困る!まじ泣く泣く!」 あ、大樹死ぬの想像したら涙出てきた。 やたらちょっとだけど。