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「そりゃ、話聞いてなかったからだろ?」


昨日のことを話し終えると、隆太郎はさらに呆れた顔をして俺を見てくる。


「でも今まで一度もなかったんだよ!菜都が寝起きの俺に怒るなんて…」

「じゃあ、なっちゃん何かあったんじゃないの?」

「……え、」


反論するとすぐに、隆太郎から冷静な言葉が返ってくる。


「何かって…」

「なっちゃんにとって大事件が起こって、それを話したのに海が全く聞いてないから腹が立ったんじゃないの?」

「大事件…」


隆太郎の言葉は、とても響くものだった。
そして俺は、休み時間にある人に会いに行くことに決めた。