「ね、菜都。俺も菜都から離れてあげないけど良いの?」

「今さら何言ってんの!?私、決めたんだから。一年前の今日、ここで海に告白された時に、ずっと海のこと好きでいようって」


真っ赤な顔でそう言われて、俺が黙っていられるわけがなかった。


「菜都、ちゅーしていい?」

「はっ…!?」

「今日の菜都可愛すぎ。もう無理、我慢出来ない」

「ちょ、待って…!」


俺に肩を掴まれて、逃げることはほぼ不可能なのに、菜都は必死に逃げようとする。
そんな菜都に俺は、とどめの一言を指す。


「もう黙ってキスされなよ」

「……!」




菜都、可愛いなぁ…。

と、思う俺の頭上には、未だとても綺麗な花火が咲いていた。










End?