「てっちゃ〜ん?」


「何だよ!!まだ、泣いてんのかよ!」


ぎゅっと、繋いでいた手に力が入るのが伝わる。


だって!


今日は卒業式で、こうやって2人で帰るのも最後でしょ?


泣き虫な私を、随分前から慰めてくれてたのに。


なかなか泣き止まない私にどうしていいか?


とうとう困らせちゃったみたい!



私の彼氏は、小川哲。


この春から就職内定。


そして、私は短大に合格。


それぞれ違う道を選んだ。


私の名前は、あかり。


付き合い始めて1年が過ぎようとしていた。