高校入った時から、
気になってた、
白石真由。

俺、
超デカイから、
デカイ女しか目に入らない。

だって、
吊り合いってもの、
あるだろ?

マユはその上、
超美人。

長い黒髪を後ろで束ね、
切れ長のくっきりとした瞳で、
いつも真直ぐ遠くを見つめている。

その先に、
マユの瞳が見つめているのは、

窓の外の空に浮かぶ

「雲」

だったり、
花壇に咲き誇る

「パンジー」

だったり、
木の葉の間からこぼれる

「陽の光」

だったり…

他の女と違って、
男にキャーキャーと騒ぐこともない。

いつも冷静で
凛として、
何事にも動じない、
マユ。

多分、
俺のことなんか眼中にない。

はじめは、
何だこいつ?
って、ちょっと気になって、
でも、気が付いたら目が離せなくなって…

その瞳で、
俺を見つめてもらいたい!

いつからかな、
そんな風に思ったのは…