「お帰り」


いつものように、翔ちゃんが仕事から帰ってきた。


「翔ちゃん、ばーちゃんが今日は、ピザでも頼もうかって」


「あぁ」


「翔ちゃん、今日集会行く?」


「行く」


「私も行くけど…」


「あぁ」


「翔ちゃん…ウゥッ」


話しかけても、冷たく返される言葉。


翔ちゃんと付き合って


翔ちゃんの目の前で初めて涙が出た。


「何で…泣いてんだ?」


少し焦った声で翔ちゃんが 私に近づく。


でも、無理だと思った。


私の前に座り


私に触れた翔ちゃんの手は

冷たくて…なんだか寂しくて…私への愛情が伝わらない。