中学3年生になった私は、学校にも行かず、毎日ブラブラしていた。


小さい頃から、家にお金が無い事は、わかってた。


年齢を偽って、スナックでバイトしたりして、自分の小遣いを稼いだりして、なんとか生きてきた。


それなりに、彼氏もいたけど、恋してるって感じじゃないけど、一緒にいてくれるだけで【好き】て勘違いしていた。


翔ちゃんは、高校には行ってなくて、鳶職をしていた。


私がバイトしている店に
翔ちゃんが親方に連れられて、来て私達は仲良くなった。



「あれ?時々集会に来てない?」


私を指差し、翔ちゃんが笑顔を見せてくれた。


「はい!!たまに行ってますよ」


「だよなー見た事ある」


「わぁー神田さんに、覚えて貰えてて、嬉しいー」


お酒を作りながら、喜ぶ私に、翔ちゃんは


「なんだよそれ」

照れたように笑った。