大好きだった

「体…きつくないか?」


私を気遣って、椅子に座らせてくれた。


「今日は、おとなしく、してくれてるみたい」


お腹を擦りながら笑った私に、切なく笑う翔ちゃんから、目を逸らした


「ユイって人と…まだ続いてたんだね」


「…あぁ」


「良かった…翔ちゃんが一人じゃなくて」


「……」


「翔ちゃん?」


俯いたまま、肩を揺らす翔ちゃん


「…舞花…何で…何で」


とても小さく、絞りだすように声を出す翔ちゃん


「翔ちゃん?」


「何で…そんな優しい事言えるんだ?俺…お前傷つけて…」


「翔ちゃん…」


「舞花…ごめんな…あの頃…お前を大事に出来なくて」


「…翔ちゃん…もう良いんだよ…私…今幸せなの…赤ちゃんね、お腹の中で元気に動くの…啓太がね、幸せだって言ってくれるの…だからね…」


「お前を幸せに…したかったのに…今なら…」


「翔ちゃん…戻れないよ…もう…あの時には、戻れないから」


私の言葉に、肩を落とし、頭を抱える翔ちゃん


「翔ちゃん、ありがとね…愛してくれて…約束守れなくて…ごめんね…翔ちゃんの側に居てやれなくて…翔ちゃん…大好きだったよ」

翔ちゃんの目を見て、はっきりと私の気持ちを伝えると、翔ちゃんは、私に抱きつき、子供のように泣いた。


私も最後に翔ちゃんの温もりを感じ、目を閉じた。


「翔ちゃん…」


「舞花…愛してた」