先輩と卒業






目的地はとにかくずっとずっと坂道を登った場所にあるらしい。



坂道をしばらく登ったあと、ついた場所は家が一つだけある山の上だった。






「ここは...?」



私が不思議に思う。



瞬先輩が頭に手をのせて




「俺のじーちゃんのコテージ的なやつ」




ポンポンと2回軽くたたき、材料を運んだ。







「とりあえず、掃除しよっか!もうっそさ、泊まらない?」





留真先輩が言った。







「とまっ...とま...ぇえ!?」



颯太先輩はびっくりして材料の入った袋を落とした。




「何か問題でも?」




「だってお前、ちょ...部屋...」




颯太先輩が口に手を当ててなにやら言っている。





「橘は良い?」



留真先輩は颯太先輩をそのままにして私に訪ねた。






「ここ電話つながりますか...?親に聞いてみないと分かりません」






「じーちゃんのなら使えるら?携帯は無理だと思う」





そう言ってコテージ内の電話を渡してきた。






私は家に電話をかけた。





「もしもし、お母さん?」






『橘?どうしたの?』






「今日友達の家泊まってっても良い?」





『あら?珍しいのね、何かするの?』





「パーティーみたいなのやるんだ。帰るの遅くなるから泊まってきなって...」





『う〜ん...まぁ、いいよ。風邪引かないでね』





「ありがとう。じゃまたね」



そして電話を切り



「おっけーもらいました」





お泊まりもかねた、パーティーのはじまりです!