「…汚いけど…どうぞ」

俺はドアを押さえて彼女を先に部屋の中に入れる

俺の前を通りすぎる長い黒髪

ふわりと風が朝露の匂いを舞い上がらせる

だけど今の俺には

 「…お邪魔っ…!?」

彼女を抱きしめることしか頭になくて