「ハ大王、失礼しまし。俺は死神をやめます、処分は好きな様にしてください」

 「ちょっ!あなた何言ってるかわかってるの!?」

 俺はアユの手を握ると、ハ大王の言葉を無視して会社を出た。

 行く宛てがあるわけでもない、俺は寮に戻りアユの部屋へ入った。

 寝室へ行きベットに腰掛ける。

 お互い何も話さないまま、ただ時間を刻む時計の音だけが聞こえる。

 「カナデ……」

 どれぐらい時間が流れたのだろう……アユが口を開いた。