DEATH LIFE

 「今回のターゲットはあそこにいる男よ」

 そう言ってアユが指差した先には、いかにも人の良さそうな30代前半ぐらいの男が子供も戯れていた。

 「ここは……孤児院?」

 「そうよ、あの男はここの院長みたいね」

 院長……

 「って、じゃああの人が死んだらここの子供達はどうなるんだよ!?」

 「さあね、それは私達の考える事じゃないわ」

 そう言い放つアユの顔は一切の感情を浮かべていなかった。