あの時に戻れたら【短編】

ご飯を食べながらお父さんに私は「あ〜ん」って言いながら炒飯を食べさせたりした。我ながらいい風景だと思う。お父さんは時々私を愛おしそうに見つめたりしていた。残り少ない時間をお父さんは存分に堪能しようとしてるように見えた。



「あーお腹いっぱいだな。食器、流しに置いとけばいいよな。」


私は思わず声を出した。


「「それくらいやりなよ!!」」

ところがこの言葉を言ったのは、私と……私だった。2人で同時にお父さんにハモってしまった(笑)さすが私だわ。お父さんはリビングの私と隣の私を何度もキョロキョロ見ながら、クスッと笑った。

「「何笑ってんの!?」」

あっ!またハモった(笑)


「いやっ、別に!わかりました。洗いますね!」


お父さんはクスクス笑っていた。