「加奈子、早く食べろ!加奈子が来る前に食べないと3つ買った事を怪しまれるだろ」

お父さんは銀紙に包んだままのケーキを1つ差し出して来た。

「えっ?」


「いらんのか?お父さん食っちゃうぞ」


「やだー!」

私は台所にしゃがんでケーキを食べた。

「美味しい」

お父さんはニコニコしながら「うまいか」って言いながら見ていてくれた。


「加奈子ー!!!」


「何?」


「もう1人の加奈子だよ(笑)」


「あぁ!」


「加奈子ー!!下りてこーい!」


2階から私が気のない返事をしながら下りてきた。机の上のケーキを見て少し驚きながら、座った。