「じゃあ..」 私の言葉に 彼は黙って頷く 「でもそんなのずるいよ」 『しょうがねえよ』 私をきつく 抱きしめながら 消えそうな声で 彼はそう言った 私はその日 彼の家に泊まった 私達はその夜 何度も身体を重ねた 彼は私に本当は 行かないで 別れたくない そう言って 欲しかったのだろうか 例えそうだったとしても 私には言えなかった ごめんなさい .