泡姫物語

「そういえば、僕は誕生日を祝ってもらったけど、君の誕生日を聞いていないな。差し支えなければ教えてもらえないかな」

「残念ながら、藤田さんと出会う数日前に誕生日を迎えたばかりなんです。だから、次の誕生日は約1年後になっちゃううんですよ」

「まさか誕生日を迎えたばかりだったとはね。それはタイミングが悪かったな。あと1ヶ月早く会いに来ていればよかった」

惜しいことをしたというような表情をしてくれてそれだけで嬉しかった。
確かに今となれば一緒に祝ってほしかったと思うけど、この出会いが最高のプレゼントだもん。

「いいんです。私は藤田さんとこうやって出会えたことだけで充分嬉しいし、藤田さんの誕生日を祝ったのも私がお祝いしたいと思ったからなんで、気にしないでくださいね」