泡姫物語

「ちょ、ちょっと待って?今なんて……」

自分の耳を疑った。もしかして空耳?

「だからさ、俺はちゃんと言葉にして気持ちを伝えるって言っただろ?だから愛子が心配だって言ったんだし、好きだって言ったんだ」

「修君……」

「愛子に好きな男がいるのは分かってる。でも伝えるって決めてたから愛子を困らせるの分かって告白しちゃった。最後まで言おうか迷いに迷った。実は財布を忘れたのは嘘なんだ」

うしろのポケットから財布をちらっと見せた。

「愛子と駅で別れてから告白したい気持ちが膨らみすぎて、階段のとこで言いそうになりながらも抑えたのに結局言わずにはいられなくなった。」

私の目を真剣なまなざしで見つめている。

「愛子、好きだ」

「――っ?」

修君が私の腰をぐっと引き寄せ、キスをする。