六花の騎士




痩せたじいさんから幼い頃、色々聞いた
遠い所には赤い天使がいて、砂漠に雨を降らせていてくれる


けれど今は居ない
元々、雨の少ない土地だった
だからこの町はもう終わりなのだと



何度か移住したもののどこも同じだった
緑のある土地
そこには、死と渇きが蔓延してなどしていない
故郷の渇いた風が嫌いではなかったけど、母の命を奪ったのはこの渇きだ



それが悲しい。



せめて雨を降らせたかった