名をアルメリアという女性はまさに絶世の美女
と言う言葉でしか表現出来ないような美貌の持ち主だった
豪華だがハデすぎない深緑のドレスを身に纏い、長いまつ毛の下の琥珀色の瞳に透き通る様な白い肌
形の良い紅唇は淡く微笑している
少女の美貌など霞んでしまうほどに
参列した人々は惚れ惚れとアルメリアを見つめている
何より目を引くのは、膝裏まであろうかという波打つ長い髪
それは、まるで燃えるような真紅の髪だった
これは王族の証であり象徴でもある
王族、それは血縁だから王族というものではない
真紅の髪、それが王族の証
この世界では様々な色の髪、瞳、肌の色が存在するが、真紅の髪だけは存在しない
王族とは神に選ばれた尊い者の総称なのだ
20歳までに神に選ばれた子供は髪の色が真紅に染まる
農民や町民に関わらずネイテル城のある王都サンブリカに移住して、王族として生きるのだった
そして神の子、アルメリアは少女の前までくるとクスリと笑った
「汝、ティア・ローズ」
少女、ティア・ローズはゆっくりと上向く
「はい」
目の前のアルメリアは微笑む
「汝、ティア・ローズは、我らが王族に忠誠を持ってその身を盾とし刃とし使えることを…誓いますか」
厳かにアルメリアは告げる
ティアは淡々とだがしっかりとした声で言う
「誓います」
アルメリアをエスコートして来た彼がクスリと笑い拍手をする
それにならう様に参列者が手を打った
今日ここに、新たな騎士が誕生した
アルメリア直々に称号を賜わった
その名も
『青薔薇の騎士』


