六花の騎士




嗤いかけてきたアルメリアにティアは息を呑んだ


膝をついたアルメリアの下には横たわるメノリがいた
その華奢な首をアルメリアは絞めていた


軽く身動ぐメノリを視界に捕えていなければ、ティアはがむしゃらに突っ込んでいただろう


すぐ後ろで、這いずる蔦を切り裂くオーガレスが引き止めるように肩を掴んでくれなければ危なかった
温室には殺気が満ちていた



「アルメリア様、もうお止め下さい……」

「なにを……?」


歌うように、アルメリアは呟く
ティアは淡々とした表情を歪めた



……紅い雪野原
………水底の哀しい記憶




「そんな事をなさっても………貴方の望む人は帰ってこない…………」



アルメリアの微笑が崩れる




「おだまり………殺戮の騎士が何を言っているの?」



凍てついた言葉にティアの胸は斬り付けられる
だが、『彼女』の為にもアルメリアを止めなければ