そう………答えはわかっている
アルメリアはけぶるような睫毛を瞬かせた
目の前には横たわる少女
それは何人目の偽物だろうか?
少女の名前……ソレは知らなくても困ることはない
だから、覚えようとも思わない
癖のない紅い髪
儚げな容姿は、力なく瞳を閉じていると壊れてしまいそうな人形に見える
だが、アルメリアは何の感慨もなく少女を見下ろす
そっと白く繊細な指先を少女の首に絡めた
力を入れる
少女は薬で眠らされているが、やはり苦しいのかピクリと見動ぐ
微かに眉根を寄せるがソレにはかまわずアルメリアは力を更に強めた
アルメリアが考えるのは息を詰めて苦しむ少女ではない
たった1人の妹のことだ
色褪せることなく思い出せるセリアの笑顔
早く………セリア
手にさらなる力が加わる
早く……私のところへ帰って来て………………
「メノリ様!!」
その時、透き通る声音を張り上げて
1人の少女が扉を蹴り破る勢いで入ってきた
隻眼の瞳は紫紺
その色にアルメリアは不快感を募らせる
ソレはいつだったか、アルセリアとアルメリアに触れた無礼者と同じ色
アルメリアは客人に嗤いかけた
「あら、ごきげんよう…………ティア」


