誰もが時を止めたように動けずにいた
アルメリアはそっとベッドに落ちるアルセリアの手を撫でて立ち上がる
振り返った、少女
その瞳に宿ったモノに気圧される
波打つ紅い髪
場違いなほどに軽やかに
ドレスの裾を翻す
クルクルと楽しそうに
アルメリアは踊ってみせる
大好き
だいすき
ダイスキ………
ダレヨリモ……タイセツナ
「そうよ………」
呟いてピタリと、アルメリアは止まる
そうだ
あの子が私を置いて行くはずがない
私一人を置いて行くはずがない
そう
おい駆けっこだって、何だって
どちらかが走ればどちらかが必ず追い掛けて
必ず抱き締めに行くのだ
だから大丈夫
アルメリアが今、少し先を走っている
アルセリアが走っている?
いや、どちらでもかまわない
ゆっくりとベッドに近づきアルメリアはアルセリアに微笑みかける
そっと頬を撫でて抱き締めた


