六花の騎士





涙でアルセリアの顔が滲む


生気の抜け落ちた顔はもともとの造作の良さのせいで人形めいてみえる


静かに頬に触れた白い手は最後の灯火を宿していた



その唇が小さく動く



『笑って』



そういう言葉さえ擦れている


強張る顔を必死に動かして笑って見せる
でも上手く笑えたかなんてわからない



「……アル……メリ…ア」


蒼白な顔
アルセリアは息をするのもつらそうなのに、何処までも優しく微笑む




「…だ…いす………き…」




ゆっくりと


同じ琥珀色の瞳が閉じられる


頬に触れていたか細い手は力なくベッドに落ちる



アルメリアの半身は



永遠に失われた