初めて直に会ったのは
あの雪の日



悲鳴も上げれないほど喉が引きつっていた
雪に覆われた美しい風景の故郷


白い白い地面は、冬だというのに花が咲いた様に紅く染まっていた


ティアの周りは凄惨な風景が広がっている
倒れた人々、紅く咲く雪野原
同じように倒れこんだティアの瞳から凍るような涙の筋が幾つも溢れでる



ティアの空虚な視界に紅の色が入ってきた
ビクリと体を強張らせてその紅を眼で追った
その紅は波打つ真紅の髪だと気付いて、ティアは詰まった息を吐く


少し上向くと、そこには女神の様に美しい女性が微笑みながらティアを見ていた


そして、女神は透き通る声でティアに残酷な事実を告げた