六花の騎士




「何だと思う……?」


クスリ、とオーガレスは皮肉げに笑ったがそれに力はなかった
掲げた手には何かの報告書らしきものが握られていた



「メノリ様は急な儀式の為に王宮に帰られたそうだ……その報告書が今、届いた」


部屋のすみにいたロットが鼻で笑う


「事後報告?誘拐みたいな真似しといて?」

「まるで2年前とかわりませんね……」


リアが冷たくはき捨てる
リアの主人であるロットが同じように危険にさらされた時も全て裏で重要なことは隠されてきた


「儀式の相方みたいなロットを置いてメノリだけ?あり得ない!」


メノリを侍女と一緒に探していたのだろう
息を切らしてオーガレスの脇からユリアが部屋へ入ってくる
強い憤りを吐き出す


「夜中に拉致ってなんの儀式なんだか。しかもティアに気付かれないように、だ」


続いて入ってきたレイドも深刻な表情で呟く