六花の騎士




「自分の『味方』か、とは言わないんだね……」


「私はメノリ様の騎士ですから」


オーガレスは痛いほどにティアの眼差しを感じる
ティアは……アルフレッド達が気にしていたような、アルメリアの側の人間ではない


そうならば、オーガレスがどちら側についているか真剣に聞くことはしない



「………私はアルメリアを許せないんだ」


最初は、突然の六花の騎士任命に驚いた
自分は王族の血縁で赤い瞳を持っていたから、驚き以上には特になにも感じはしなかった
だが、騎士としてそばにいるうちにアルメリアの異常さを知った


そして……おそらくそれに呑み込まれ、死んだマリオン


許せるはずがない



「メノリ様の味方、とは言わないが、私はアルメリア様の『騎士』ではない」



騎士


それは、主人を命をかけて守る者だから


自分にはそんな美談も忠誠も当てはまらない


そして、自身の目的で動いているのだから敵ではないが、メノリの味方といえば嘘になる



オーガレスは真摯に答えを返した
それにティアは表情を動かすことはなかった