「メノリ!」


ユリアがパシャリと泉の水をかけてくる


「キャッ、やったわね!」

「わぁ!」


くすぐったそうにメノリは笑い、ユリアに反撃を開始する
2人が遊んでいるとレイドはさりげなく馬の手綱を木に繋いでおく


「オーガレス」

「わかってるさ」


レイドに促され、オーガレスはティアのもとにいく


「ティア」

「何でしょう」


振り返ったティアはやはり何処か懐かしい色の瞳をオーガレスに向けた


「前々から気になっていることがあるんだ。聞いていいかな?」

「はい」


オーガレスは苦笑する
どこまでも真っ直ぐな瞳は何を聞いたら良いのかわからなくなりそうだ


「じゃあ少し歩いて話そう」

「しかし……」


ティアはメノリにチラリと視線を投げた
馬を休ませているレイドが気軽に言った


「俺が見てるから言ってこいよ」


レイドが強いことはティアも知っている
ティアは頷き、促されるままオーガレスの隣を歩いた