六花の騎士




王宮の修練場に行くと聖花隊の面々がそれぞれに練習していた

しかし、見知った顔が少ない気がした


「キャリベルはいないの?」


ミラが同じ聖花隊のメンバーであるキャリベルがいないことに気が付き、オーガレス・セドリックに話し掛けた

オーガレスも貴族の出なのでアルフレッドとは旧知の仲だ


「ああ、新しく炎の属性の天使様が見つかったらしくてね、今迎えに行ってる。それよりも……」


チラリとオーガレスはアルフレッドを見てため息をつく


「アルフレッド、君は聖花隊でもないし、こんなところに来ていいのかい?」


「これも立派な社会勉強だよ。いくら政治担当だからって弱いわけにはいかないだろ?」


貴族にも色々と種類があった
ウォルター家は伝統的に爵位を持っているがオーガレスのセドリック家などは政治には殆ど関わることはない
他に大切な役目があるからだ


それはキャリベルのライレット家にも言える
アルフレッドは幼い頃から興味深いと思っていた

王族の象徴的な髪の色
燃えるような赤
どんな染料を使っても人の髪はあんな色には染まらない


そして、その色は子供に受け継がれることがある
髪の毛が赤くなるのではなく、瞳に赤が混ざるのだ
オーガレスやキャリベルがそれだ

王族というのは世襲ではないから、いくら赤い色を継いでも王族にはなれないが、たまに生まれる王族の子は大抵爵位が与えられて騎士になる