レイド・コルテウスと呼ばれた青年は険しい顔でアルメリアに進言する
「アルメリア様もうお止め下さい」
「何を?」
レイドに向けられた淡々とした冷たい声音
レイドはアルメリアとユリアの間に立つ
「……私をユリア様の騎士に任命して下さるのなら、後のことはお任せ下さい。ユリア様はお疲れのようですので」
しばしの沈黙の後、アルメリアは微笑む
「そう?ではまた、お見舞い申し上げますわ」
ドレスの裾を軽やかに翻してアルメリアは部屋を出た
「ごきげんよう」
パタリと閉まった扉をユリアは虚ろな瞳でみた
どれくらい時間がたっただろうか、アルメリアが去ってからレイドは動かなかった
たいして時間はかかっていなかったかもしれない
レイドはゆっくり振り向きユリアの前で膝をついた
そして、そっとユリアを抱き上げた
繊細なガラス細工を扱うように、ゆっくりと……
目の前に広がる白い軍服
それを見たときユリアの中で何かが弾けた


