六花の騎士




(ミハエルじゃない……)


そう思うとまた涙が出た



「本当に残念なことだったわ」


切なげに眉をひそめてアルメリアは言葉を紡ぐ


「貴方の騎士はとても優秀だった。マリオンも、惜しい人を亡くしてしまったわ……」


ゆっくりユリアに歩みよりアルメリアは囁く
ユリアはアルメリアの声に背筋が冷える


この人は何を言ってる?


「皆悲しんでるわ……私もとても悲しいわ」


悲しい……その言葉がこんなに空虚に響く事があるだろうか?


「私、心配なのよ?貴女が飛び出すのを止められなくて、あんなことになってしまって……」


『貴女が飛び出して』

切り付けられたように胸が痛む


あたしが行かなければこんなことにはならなかった?



「まだ幼い貴方に何かあったら大変だわ。だからね、新しい騎士を付けようとおもうの」


「………えっ………?」


ユリアは言われた意味がよく分からなかった
後ろに控えた青年の顔も強ばっている




「レイド・コルテウス。貴方の新しい騎士よ」