六花の騎士




シトシトと雨は降り続く

時折、雷が轟音を響かせながら




トーワは自分の離宮でただ空を睨んでいた


アレから直ぐに兵が押し寄せユリアとトーワは保護された
雨の所為で地盤がゆるくなり、土砂崩れに繋がってしまったと報告を受けたがトーワには信じられなかった
土砂に異常に交ざっていた樹木、狙ったように偶然すぎる偶然
マリオンは知っていたのだこうなることを……


ずぶ濡れの身体を抱き締めるようにしてトーワはうつむいた







涙が止まらなかった

部屋の隅で膝を抱えてユリアは泣いていた



なんでこうなった?

どうしてこんなことに?



(わからない………)


混沌とした思考の渦に飲み込まれてユリアはただ泣いていた

そこに突然、扉をたたく音が響く


「失礼しますわ」


部屋に明かりも灯しておらず、その離宮の主であるユリアに大変なことがあったというのに、突然訪れたその客は鈴を転がすような声で軽やかに扉を開けた



「こんばんは、突然ごめんなさいね。」



ユリアは機械的に顔を上げた
そこにはアルメリアと、白い軍服を纏った二十歳程の青年


白い軍服あわせられた色は優しい緑ではなくオレンジ