六花の騎士




少しつり目気味の金色の瞳がパチりと瞬く


「何か……ムズムズする」

「どうかなさいましたか?」



ミハエルと出会って一年近くたった


ミハエルはとても気のきく騎士だった。丁寧に紅茶を入れながら首を傾げる
今は城の一角にあるバルコニーでお茶をしていた



「雨が降りそうだからじゃないかな」



そう言ったのはマリオン
あれから、マリオンとは良いお茶仲間になった
だが、今は綺麗な青空が広がり雨が降る気配は見えない



「どういうこと?」

「ユリアは雷の能力だろう。だから雷の気配に体がムズムズしてしまうんだよ、多分」


紅茶に口をつけながら柔らかくマリオンは微笑む


「私は水の気配がわかるんだ。夜には雨が降りそうだから、雷雨になるんじゃないかな?」


「そうでしょうか?」


ミハエルは肩をすくめて切なげに言う


「ユリア様にそのように繊細な感覚がおありになるなら、礼儀作法のお勉強の時に居眠りなどなさらないでしょう?」

「うっうるさいな!」



顔を真っ赤にしてユリアが怒れば、マリオンは呑気に笑った