六花の騎士




マリオンの紫紺の瞳が優しく細められる
初めての講義で多少緊張していたユリアはホッとする
それくらい安心感というか、ポヤ〜とした雰囲気をマリオンは出していた



「トーワ、君もちゃんと挨拶しなくちゃ」


無愛想な先ほどの少年にマリオンはいうと、少年は苦い表情で答える


「別に……あんたに関係ないだろ」

「関係あるとかないとかじゃないだろ?きちんと挨拶も出来ないようじゃ、ろくな大人になれないぞ」

「………」

「……プッ」



2人のやりとりを聞いて思わずユリアは吹き出す
すかさず、トーワという少年は反応した



「なに笑ってんだよ!」

「だって……クク……オッカシんだもん、あはは!」


無愛想なトーワに子供扱いでのぼのぼと注意するマリオンは歳の離れた兄弟か、親子のようにも見えて無性に笑いたくなったのだ



「あはは。笑われてしまいましたね」

「あんたがそんなだからだろ!」

「そう言うアンタも、十分可笑しいよ」


「……!」


この時のトーワの顔は何ともいえなくて更にユリアは笑った